軽量化の追求と、構造体の脆弱化とのバランス

星形リセスの利点をこれまで述べてきた。

・低頭化によるねじ自重の削減
・トルク伝達を高めることでのねじの小径化による自重の削減

これらを実現すると、ねじユーザー様の商品、製品の軽量化が可能である。

ねじを用いた構造体の軽量化には

・素材の置換(アルミ、樹脂、マグネシウム合金、チタン...)
・各部品の軽量化
・板材などへの、薄板置換
・部品点数の削減
・各部品の小型化

など、キーワードは沢山存在する。

軽量化を追求すると、必ず構造体の脆弱性との戦いとなる。
どこかの個所が壊れやすくなる。
外部応力、振動、衝撃、様々なケースで軽量化をすると壊れやすくなる。

破壊ポイントの把握

軽量化で現行モデルよりも壊れやすくなっているだろう構造物の破壊点を知りたくなるはずだ。

・一番壊れやすい場所
・どの様な力がかかると破壊するのか

破壊には、温度、湿度、使用環境、経年劣化など様々な要因があるはず。

我々、ねじメーカーとして出来ることは、

・ねじ自体の破壊(トルク試験
・ねじ締結時の荷重による相手物破壊荷重

などの試験が可能。

サイマでは、PCトルクアナライザーを使い、動的トルクの破壊曲線の解析が可能である。
軸力センサーも備えているので、圧力での破壊ポイントの解析も可能である。

PCトルクアナライザー

十字穴では満足できない設計者の方々。
六角穴でも満足できない設計者の方々。
星形リセスを使用して、軽量化を成功させませんか?
ヨーロッパデザインには、星形リセスが多いのは、この様な成功例を何度も経験しているからかもしれません。

我々でお手伝いできる範囲があると思っています。

[コラムニスト]
株式会社サイマコーポレーション
グループCEO & テクニカル・セールス
斎間 孝