Vol.18-21まで低頭系ねじの解説を4本アップしました。
・頭飛びの問題
・リセス破壊(六角穴がなめる、十字穴が潰れる)
以上の2点の反響を頂きました。
ありがとうございます。
サイマ社内で把握している過去20年以上の問題原因を今回は取り上げたいと思います。
頭飛びケース1
M2-M3程度の小径ねじで、手回しドライバーを使用しているケースで発生が多いかと感じます。
トルク過多、強く締めすぎで頭が飛ぶ問題です。
人の手は、かなりのトルク、パワーを出すことが可能です。
同様に、#0(ゼロバンねじ)と呼ばれる、M1.4、M1.6などの極小サイズネジもトルク過多で、簡単にねじ頭部が飛んでしまう事が有ります。
トルク管理をお勧めします。

頭飛びケース2
サイマの310Slimシリーズでは、「最小破壊トルク値」を社内製造規定で作成しています。
このトルクまで破断させないために、一部熱処理を加えていますが、熱処理なしの超極低頭ねじを誤って使用されているお客様が居るようです。
最小破壊トルクを規定している、サイマ製の310スリム、サイマの超極低頭とご指定ください。

六角穴、十字がなめてしまう
DIN7984とDIN6912の低頭ねじでは聞き及んだことが有りませんが、六角穴極低頭キャップのユーザー様からお問い合わせをいただくことが何度かございました。
サイマでは、六角穴での製造をしておりません。六角穴がなめてしまうご経験のあるお客様に星形、ヘキサロビュラー、トルクスタイプのリセスを推奨しています。
頭部を無理に薄く製造している、低頭系ねじを安全にお使いいただくには、サイマ製をお勧めします。
[コラムニスト]
株式会社サイマコーポレーション
グループCEO & テクニカル・セールス
斎間 孝