星形リセスは、JIS B1015の一般規格品です。
ISO規格の番号は、ISO10664です。
日本でも世界でも、一般流通している規格品です。
荷重と言うワードをご存じですか?
十字穴にドライバーを合わせて回す時、上から押さなければカムアウトが起きて、十字穴が潰れてしまいます。
この上から押す力が荷重。
十字穴の弱点は、
・荷重が必要
・斜め方向からの作業で十字穴をつぶしやすい
・荷重不足で十字穴が潰れる
・古い十字穴のねじを取り外す際に、十字穴が潰れやすい
などの問題点があります。
星形リセスの、ヘキサロビュラー、6ロブ、ヘックスロブなどは、ゼロ荷重でねじを回転させることが出来るので、リセス破壊が起きません。
ゼロ荷重でねじを回せるので、L型の工具が存在します。
狭いスペースでのねじの取り外しに最適
十字ドライバーが物理的に入らない極小スペースや、ドライバーを斜めにしないとねじを回せことが出来ない場所でも、ゼロ荷重で回転させる星形リセスなら、安心して使用できます。
工作機械、自動車などのメンテ需要が多い使用箇所には、十字穴よりもヘキサロビュラーねじの使用が最適。
星形リセスのサイズ表記
T10、T20などのアルファベットと数字の組み合わせ。
この表記は世界中の統一規格、統一表記方法です。日本も同じです。
ホームセンターなどで販売されていますが、プロ仕様では無いので、正確な締結には工具商、ねじ商社などで販売されているプロ仕様のドライバー、工具を推奨します。
ヨーロッパでは一般的な星形リセス
十字穴のカムアウトによるリセス破壊の対応と機能性の良さから、家庭内でも良く見受けられます。
家具、電気製品、キッチン回りなどで使用されているので、どこのお店でも星形ドライバーが簡単に入手できますし、各家庭の工具箱に入っています。
日本でも、機能的な星形リセスの採用個所は増加するでしょう。
[コラムニスト]
株式会社サイマコーポレーション
グループCEO & テクニカル・セールス
斎間 孝